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「殺人事件の証拠だろうが容疑者宅の夕食だろうが、 喰いまくるうちに事件が解決!」 帯より引用しましたが、まさにこの通り。 読んでいる最中目にはいるのは食事シーンばかりなのに、気がつけばすべての謎が解けている。 ある意味超感覚ミステリーです。 作者は「ミスター味っ子」「将太の寿司」など、グルメマンガの第一人者・寺沢大介。 主人公・高野聖也は歴史小説家にして、稀代の名探偵ーーというところまではよくある話ですが、彼の場合はまず頭に「大食らいの」がつきます。 とにかく、食に対する煩悩が並大抵のものじゃない。 小説の授賞式では、自分のスピーチほったらかしてバイキングを食べ尽くし、 殺人現場では、被害者の食べ残しにまで手を出そうとする。 食通のクセにまずい食べ物も食べ尽くし、食実のジャマをする者は武力を以て排除するという徹底ぶり。 ハッキリ言って、身近にいたら迷惑この上ないのですが、マンガでは実にいい食べっぷりをしているのでイヤミにならないです。美味しそうに食べるんですよ、本当。 サブタイトルも力が入っています。 4巻のをざっと羅列すると…… 「デパートの食品売り場を貪り喰う!」 「猪鍋をひとりでたいらげる!」 「警察に阻まれてもおせちを喰う!」 「豚の血まで喰らう!」 といった具合。これだけ見たら大食いマンガとしか思えませんね。 ミステリ部分はというと、「喰いタン」というタイトルが示すように、起こる事件は、どこか食事が絡んできます。 とは言っても、トリックは「光の屈折」や「フッ素加熱時に発生する物質」など、科学的なものが使われています。ミステリ好きならば「柄刀一もの」といえばわかりやすいでしょうか。 そのため、読んでいて先にトリックがわかる、ということはほとんどありません。 でもいいんです。この作品の醍醐味は「美味しそうな食事シーンを見ているウチに、難事件がなぜか解決している」ということにあるので、こっちは頭を使う必要はないんです。 掲載誌のモーニングでは現在、「ミスター味っ子II」が連載中。「喰いタン」は残念ながら、ときおり思い出したように掲載される、という形になっています。 味っ子よりも面白いと思うんだけどな〜。会社でも評判なんだけどな〜。 ストレスがたまったときなどに、喰いタンの食バカっぷりを見て楽しみましょう。
by tatibana_m
| 2005-10-07 20:03
| マンガ
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